2010年代

受賞作・企業 解説
2018
(第9回)
お母さん、ありがとう

Shimadaya HOME&LIFE 高知店
(高知市)
一見して強烈な手書き感が印象に残る作品。 5月13日の母の日に向けて配った。 “地域で一番手書きPOPの多い店にしたい”という社長の方針があり、その延長で手書きチラシを始めたという。 撮影はiPhoneとiPadで行った。必要な道具も、筆ペンとボールペンとはさみだけだったという。
2017
(第8回)
衝撃写真公開!飛騨古川にカッパ出現!!!

渡辺酒造店
(岐阜県飛騨市)
「カッパ出現!!!」の見出しに「えっ?」と思わない人はいないだろう。それにつられてよくよく読んでみれば、カッパは酒豪でおいしい酒があるから現れたという設定になっている。

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2016
(第7回)
駿河屋魚一の大歳の市

スーパーマーケット駿河屋
(岐阜県高山市)
創業者のどアップ写真を中央に入れたことで、インパクトが増した。年末商戦なのに商品を絞り込んでいるのは、推奨商品が明確な証拠。

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2015
(第6回)
中1から中3まで平均8・6センチ身長が伸びます。
中学生は、1日約2・5リットルの汗をかきます。

鎌倉屋洋品店
(千葉県船橋市)
売りとなる「洗濯機で丸ごと洗える」「丈伸ばしができる」 という性能を分かりやすく、インパクトのあるデザインにしている。裏面では、表面のキャッチコピーの裏付けとなる機能・特長を綿密に説明。関心が納得に変わっていく。

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2014
(第5回)
不老閣 四季旅彩 女将便り

増富温泉 天然ラジウム岩風呂の宿 不老閣
(山梨県北杜市)
女将自らが体験・紹介するお薦めスポットだからこそ説得力がある。裏面では宿の紹介は省きつつも、お客さまの声やイベント情報はきちんと網羅。

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2013
(第4回)
月刊TD お客さま一人一人へ心を込めたメッセージ

トリプルダブル山口店
(山口市)
バスケットボールについて、地域の話題から全日本の話題まで幅広く網羅。カラフルな手書きで、ファンクラブ通信的な感じが良い。読んだ人はこの店のファンになってしまうだろう。

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岐阜・飛騨の渡辺酒造店がチラシ大賞

2017年5月11日、中日新聞

タイトルは「飛騨スポ」、見出しには「カッパ出現」や「UFO来店」-。岐阜県飛騨市古川町壱之町の渡辺酒造店が手掛けるユニークなチラシが、月刊誌「商業界」主催の第8回チラシ・DM大賞で、全国324点の応募の中から最高の大賞を受賞した。渡辺久憲社長(48歳)は「受賞は励みになる。いかに驚かせて笑わせるか。私が一番楽しんでいると思います」と喜んでいる。

派手なレイアウトとジョーク

 

店は1870年創業の老舗だが、チラシはスポーツ新聞のような派手なレイアウト。写真には、かっぱやトランプ米大統領のコスチュームを着た社員が登場するなど、記事はジョーク満載だ。渡辺社長が自ら見出しや原稿などを考えている。

カッパへのインタビュー
裏面で商品紹介

大賞は2016年4月に発行した「カッパ出現」のチラシ。飛騨市古川町の瀬戸川沿いに“かっぱ”が写り込んだ写真を載せ、かっぱの酒豪伝説や「かっぱにもうまいと喜んでもらえる酒をつくる」と宣言する杜氏(とうじ)のインタビューも掲載し、裏面で商品を紹介した。

ギフトカタログや新聞の折り込みに

歳暮や中元

審査委員からは「視点の誘導が上手」「インパクトを出しながら伝えたいことはきちんと入れている」などの評価を受けた。チラシは歳暮や中元の時期など年に5回発行。蔵便りやギフトカタログとともに全国の客に発送し、新聞の折り込みにも入れている。

東スポからヒント

「おいしい酒を造るだけでなく、その価値を伝えたい」と考え、渡辺社長は2006年ごろからチラシ作りを始めた。アイデアの源泉は「東京スポーツ」で、バックナンバーも研究しているという。社員の塚腰さんは「社長は予想もつかないことをする。お客さんからも好評で、すごいチラシだと思う」と話していた。